試合前には、西南学院大学天本主将、福岡大学中原主将による、優勝トロフィーの返還、そして天本主将による選手宣誓が行われました。
試合序盤、琉球大学がエンプティーからのショートパスなどでリズムを掴んだかのようにみえました。しかし西南学院大学は、相手のパント時のミス、2度のファンブル、そしてインターセプトで得た良いフィールドポジションからの攻撃をことごとく得点に結びつけ、突き放しました。
後半も地力に勝る西南学院大学が着実に加点し、琉球大学も1番大迫へのパスやランで反撃しましたが、FG1本に終わりました。

試合は序盤、福岡大学が自陣からの攻撃を8分以上かけてドライブしますが、FG失敗に終わります。すると、福岡教育大学もお返しとばかりに約7分のドライブを展開し、最後は21番中村のタッチダウンで先制します。
福岡大学も直後のシリーズ、20番中島のランで同点とし、前半を折り返します。
後半最初の福岡大学の攻撃をパントに追い込むと、福岡教育大学は1番益田の54ヤードTDランで均衡を破ります。さらに相手のパントスナップミスに乗じ、21番中村のTDランで得点を重ねます。
福岡大学もパスで反撃し、試合終了間際には88番中村へのロングパスでゴール前に迫りましたが、福岡教育大学が守り切り、試合終了となりました。

試合開始のキックオフ、九州大学のファンブルをリカバーした久留米大学がFGで先制し、モメンタムを掴みます。さらにランパスを交えたオフェンスで約7分ドライブし、最後は8番河村が飛び込みタッチダウンを加えます。
しかし後半開始早々、九州大学は24番高崎のインターセプトリターンでゴールラインに迫ると、オフェンスがそれにタッチダウンで応え差を縮めます。
久留米大学も敵陣深くまで攻め込みますが、タッチダウンには至らず、FGで加点します。 すると九州大学は4th-8のギャンブルを主将1番松田のランで成功させるなど、ランのみで70ヤードドライブし、21番後藤のランで逆転します。
第4Qは、お互いが小刻みに前進するものの得点には至らないジリジリとした試合展開となります。試合終了間際、久留米大学は敵陣30ヤード付近まで前進し、FG圏内に迫りますが、反則により惜しくもチャンスを逃し、激戦に終止符が打たれました。

琉球大学はエースRB大迫のランを中心にオフェンスを展開するものの、なかなかゲインができない。
九州大学はラン、プレーアクションパスを有効に織り交ぜ、コンスタントに得点を重ねる。
琉球大学も何とかパスで挽回を狙うも、九州大学DB25番松本の2度のインターセプトで反撃を断ち切り、その後も得点を重ねた九州大学の完封勝利となった。

初戦で福岡大学に勝利し勢いに乗る福岡教育大学だったが、最初の攻撃シリーズで弾いたパスをインターセプトされる。
攻撃権を得た西南学院大学がきっちりTDに結びつけ先制する（トライのキック失敗）。
福岡教育大学もフレックスボーンから1番益田、30番廣見のランですかさずTDを返し逆転する。しかし西南学院大学はQB7番山本がWR16番伊藤を中心にパスを散らし、徐々に点差を広げる。
福岡教育大学も西南学院大学陣内に何度か迫ったものの、追加点は奪えず試合終了となった。

第1Q序盤、良いフィールドポジションから攻撃を開始した福岡大学だったが、久留米大学は主将DB田尾のインターセプトで危機を脱する。久留米大学は直後のドライブ、RB6番大原の43ヤードTDランで先制する。福岡大学も主将WR中原へのTDパスですかさず同点に追いつく。
第2Qに入ると、徐々に福岡大学ペースに。RB20番中島のTDランで逆転し、その後も何度か久留米大学陣に攻め込む。しかし久留米大学DFも11番生野のインターセプトなどで踏ん張り、13-7で後半へ。
後半も福岡大学ペースで、TE83番西舘へのパスなど、ロングゲインでTDを重ねる。久留米大学もQB12番成田のパスで反撃を試みたが、34-7で福岡大学の勝利となった。

西南学院大学のキックオフで試合開始。久留米大学はリバースフェイクから81番米藏の79ヤードのキックオフリターンTDで先制する。西南学院大学も、QB7番山本からWR80番田中への59ヤードTDパスですかさず同点とする。久留米大学も西南学院大学陣内に攻め込むが得点には至らない一方で、西南学院大学は再度WR田中へのパスで逆転、さらにTDを追加し20-7で後半へ。
後半開始早々、久留米大学はファンブルリカバーから敵陣１ヤードまで侵入するが、痛恨のファンブルでチャンスを逃す。第３Qは一時膠着状態となるが、第３Q終盤西南学院大学がRB25番小野のランで突き放す。第４Qには2TDパスを追加し、41-7で西南学院大学が勝利した。

福岡大学のファーストシリーズ、ランとパスを織り交ぜ九州大学陣5ヤードまで前進する。しかし九州大学は13番清原のQBサックで、福岡大学の8分強のドライブをFGで踏みとどまる。
なかなか前進できない九州大学OFだったが、ファンブルでフィールド中央付近で攻撃権を得ると、福岡大学陣6ヤードまで前進する。すると今回は福岡大学DFが踏ん張り、TDは許さずFGで同点となる。九州大学は前半終了間際にさらにFGで加点し、6-3と九州大学のリードで前半終了となる。
後半に入ると、福岡大学はラン中心の攻撃で敵陣15ヤードまで前進するが、FG失敗で得点できない。
第４Q、福岡大学はパント隊形から83番西舘のランでギャンブルを成功させると、そのままTDを奪い逆転に成功する。九州大学もQBに9番八木を投入すると、八木のラン・パスで前進し、最後も八木の30ヤードランで再逆転に成功する。続く福岡大学のオフェンスシリーズは3rdダウンとなるが、83番西舘がパス捕球後にタックルをふりほどき、71ヤード前進する。最後はRB20番中島のランで逆転する。
試合終了間際、九州大学も敵陣22ヤードまで攻め込むが、ギャンブルは失敗に終わりシーソーゲームに終止符が打たれた。

試合序盤は福岡教育大学のペース。ランプレーを中心にコツコツとドライブし、第1Qは約10分、第2Qも約9分を消費し、2TDを挙げる。
後半に入ると、久留米大学はWR8番河村へのロングパスで掴んだチャンスから、最後はQB12番迫田のランでTDを返す。しかし福岡教育大学は第3Q残りの9:30を全てランで消費するなど、80ヤードを約12分かけてドライブしTDを追加する。第4Qも約10分消費した福岡教育大学の勝利となった。

試合序盤、両チームとも雨中のパスがなかなか成功せず、無得点で第2Qへ。福岡大学は敵陣からドライブを開始し、88番中原へのパスで先制する。琉球大学もラン中心のドライブで前進するが、得点には至らない。福岡大学も相手のミスから敵陣深くで攻撃権を得るが、FGは失敗に終わる。
第3Qに入ると、福岡大学はランとパスを織り交ぜた攻撃で着実に前進し、FGを成功させる。さらにファンブルから得た攻撃を42番合瀬のTDランで突き放す。琉球大学も1番大迫のランで9分以上ドライブするが得点には至らず、福岡大学の勝利となった。

強力なパスオフェンスで勝ち進んできた西南学院大学だが、この日は強い雨でなかなかパスが成功せず、序盤はお互いがパントを蹴り合い、ファンブルに苦しむ展開となる。そんな中、西南学院大学はファンブルから得たチャンスをFGに結びつけ先制する。第2Q終盤にはラン中心の攻撃で九州大学仁深くに攻め込むが、ファンブルで攻撃権を失うなど3-0で前半を終える。
後半、25番小野のラン中心で九州大学陣内に攻め込んだ西南学院大学は、4thダウン13ヤードのギャンブルを16番伊藤へのパスで成功させ九州大学陣1ヤードに迫ると、すかさず小野のTDランで突き放す。第4Qも一進一退の攻防が続き、九州大学も西南学院大学陣内に攻め込むがファンブルでチャンスを逃す。九州大学最後のパスを29番篠崎がインターセプトからエンドゾーンへと走り込み、西南学院大学の勝利となった。

第1Qは、お互いのディフェンスが持ち味を発揮しました。
金沢大学の最初の攻撃シリーズ、パントスナップの乱れから西南学院大学は敵陣18ヤードから攻撃権を得ましたが（この試合、金沢大学はパントスナップの乱れに苦しむことになります）、西南学院大学のギャンブルはQBサックで失敗に終わります。直後の金沢大学の攻撃も、パントスナップの乱れから西南学院大学は敵陣1ヤードから攻撃を開始、25番小野のランで先制します。その後、金沢大学は西南学院大学陣に何度か攻め込みますが、その都度61番永田のサックで得点を許しませんでした。一方西南学院大学は、ファーストダウン更新もできず、試合は膠着します。前半終了間際、西南学院大学はパントブロックから10番加來がタッチダウンを加え、13-0とリードして前半を終了しましたが、ファーストダウン更新は0回でした（金沢大学は4回更新）。前半だけで3サックの61番永田、主将44番天本（写真：浦瀧恵美子提供・以下同）など、ディフェンスの活躍が目立ちました。
後半もお互いのディフェンスが踏ん張りますが、西南学院大学はパント隊形から25番小野のランで大きく前進すると（写真）、最後は7番山本から16番伊藤へのTDパスで加点します（写真）。さらに金沢大学のパントスナップの乱れから敵陣3ヤードで攻撃権を得ると、21番黒土のTDランで突き放します。4Qに入ると、金沢大学もTDを返しますが、西南学院大学は13番今村（写真）、9番田中のインターセプトで金沢大学の猛攻を防ぎきり、試合終了となりました。

この結果、久留米大学の一部残留が決定しました。

この結果、九州工業大学創部以来初の一部昇格が決定しました。
入替戦は、琉球大学が7-0でリードして前半を折り返しましたが、3Qに九州工業大学はまずセーフティーで7-2とし、さらに66番松田選手のインターセプトリターンタッチダウンで7-8と逆転しました。ここで九州工業大学は迷わず2ポイントコンバージョンを選択・成功させ、7-10としました。創部以来2度目の入替戦とは思えない判断の良さが光り、これが結果的に試合終了間際のドラマに繋がることになります。
第4Q中盤には、ランで時間を消費すると見せかけロングパスでタッチダウンを加え、7-17と突き放します。しかし琉球大学もすかさず反撃しタッチダウン。14-17で試合は大詰めを迎えます。
九州工業大学は自陣エンドゾーンを背にしてのパントとなりましたが、ここで緊張からかパンターがボールをジャッグルしてしまい、ロスタックルを受けます。残り2分ほどで自陣4ヤードからのディフェンスという大ピンチを迎えました。この日は閉会式があると言うこともあり、スタンドには多くの観客がいましたが、そのほとんどが「ここまでか」と思った事でしょう（筆者も、パンターの選手は今後OB会で先輩に会うたびに、このシーンについて弄られるのかな、なんて思ってしまいました）。
しかし、九州工業大学の選手達は諦めていませんでした。琉球大学のランプレーを3回連続で凌ぎ、4thダウンゴールまで1ヤードとなります。琉球大学はここが勝負とみて、ギャンブルに出ます。1部リーグ戦でラン・パスレシーブに活躍した琉球大学エースRB大迫選手を止めたのは、うまく撮れませんでしたが、2枚の連続写真を見ますに186cm130kgの52番呉選手でしょうか（なお、身長・体重共に今年の全登録選手中最大です）。試合残り13秒での出来事でした。
琉球大学も、2点差以内であればまずFGを選択した事でしょう。しかし3点差、ただモメンタムはこちらにあるとみて、タイブレークを棄てて一気に勝負に出たのでしょう。同じように同点を狙わず勝負に出て勝利した事例は少なくありません。
最後は九州工業大学のニーダウンで試合終了。喜びを爆発させているシーンを撮影しようとカメラを構えていたのですが、思いの外控えめなリアクションでした。ただ、スタンド前に整列しているときには、実感が湧いてきたのか涙を流している選手・スタッフもいました（写真は対照的に笑顔の和才主将）。

アメリカンフットボール、そしてスポーツそのものの面白さを改めて教えてくれた良い試合でした。試合終了後、スタンドからは両チームに対して惜しみない拍手が贈られました。
来年、九州工業大学が初の1部リーグでどのような戦いをみせるか、非常に楽しみです。
また、2部降格となってしまった琉球大学ですが、沖縄で実戦経験を積むのが難しい中で、近年多くのXリーグ所属選手を輩出し、5年連続の1部リーグで堂々の実績を残した力のあるチームです。この悔しさをバネに、さらに飛躍することを期待したい所です。